キーワードで見る食文化
韓国の食文化について、伝統から現代の習慣・行事にいたるまで、1テーマずつ読み解いていきます。

ナッチポックム
スペーサー
 韓国料理には、空白酒の肴にもご飯のおかずにもよく合う、スパイシーで食欲をそそる料理がたくさんあります。空白 その筆頭で老若男女・季節を問わず人気のある料理が、ナッチポックム(ナッチポックム空白:ナッチの激辛炒め)。空白
ナッチポックム
 ナッチ(ナッチ空白)空白は真ダコ科に属する「てながだこ」で、小さな胴体(頭)の5倍ほどもある長い足(手)が特徴です。空白日本では瀬戸内海などの近海で捕れ、柔らかい食感とクセのない味を生かして煮つけなどにされてきましたが、空白地元以外に流通することはほとんどありませんでした。空白
 一方、韓国ではナッチといえば全国区のメジャーな食材。刺身(踊り食い)、焼きもの、炒めもの、鍋ものとさまざまに調理されますが、中でも野菜とともにパンチのきいたヤンニョムジャン(薬味だれ)で炒めたナッチポックムは、ナッチの代表料理です。
 
■ナッチポックムの作り方■
@ナッチの下処理
 ナッチは墨袋や目、口、内臓をとり除き、臭みや汚れをとるため塩や小麦粉をふってしっかり擦り合わせるようにしてもみ洗いした後、何度も水をとりかえてすすぎます。ザルに上げて水をきったら、足は4〜5cm長さに、胴体は細切りにします。ナッチは炒めたときに水が出やすいため、十分に水切りをするか、あらかじめさっと下ゆでして水気を抜いておくのがポイントです。
Aヤンニョムジャン(薬味だれ)
 この料理は、ヤンニョムジャンの味が決め手といえます。粉唐辛子、コチュジャン、おろしにんにく、おろし生姜、しょうゆ、砂糖、すりごま、こしょう、酒、ごま油などを混ぜ合わせて、濃厚なヤンニョムジャンを作ります。配合は家により店によりさまざまですが、粉唐辛子を多用したり、辛味の強い品種の唐辛子を使うなど、時代とともに辛さがエスカレートする傾向が見られます。と同時に、辛さだけでなくまろやかな甘みを出すために梨汁やオリゴ糖、みりんを加えたり、粉唐辛子の粉っぽさを抑えるために味噌を加えるなど、さまざまな工夫が凝らされます。
B野菜を切る
 よく使われる野菜は、玉ねぎ、にんじん、キャベツ、長ねぎ、青唐辛子、赤唐辛子、エホバッ(韓国かぼちゃ)、にらなどです。それぞれ火が均等に通るように櫛切り、細切り、斜め切りなどにしておきます。
C炒めて仕上げる
 野菜を火の通りにくい順にフライパンに入れて炒め、ほぼ火が通ったら、ヤンニョムジャンで和えたナッチを入れて強火で一気に全体を炒め合わせます。水っぽくなる場合は、水溶き片栗粉でとろみをつけることもあります。
ナッチポックム
 
■ナッチポックムの盛りつけ■
 ナッチポックムは、それだけで鉢などに盛りつける以外にも、浅めの器に盛ってゆでた素麺や大豆もやしを添えることがよくあります。激辛の熱いナッチポックムを、さっぱりと冷たい素麺や大豆もやしにからめて食べるのは、なかなかオツな味わいです。
 また、「ナッチ` トッパプ」(ナッチ` トッパプ空白:ナッチ丼)空白といって、ナッチポックムをご飯にかけて食べることもよくあります。この場合、トッパプ(丼)空白といってもご飯の真上にかけるというより、カレーライスのような左右に分かれた盛りつけのイメージです。空白
ナッチポックム
 
■卓上鍋で作るナッチポックム■
 ナッチポックムは、空白上述のようにフライパンで炒めたものを盛りつけて食卓に出すことも多いですが、空白飲食店などでは卓上のコンロで炒めて食べる、鍋スタイルもポピュラーです。その場合、小穴のあいた鉄板をのせた焼肉器や、空白すきやき鍋のような広くて浅い「チョンゴル鍋」(チョンゴル鍋:チョンゴル ネンビ)がよく使われます。空白
 そのような飲食店の場合、たいてい切った野菜の上にナッチ、その上にヤンニョムジャンがたっぷりのって出てきたり、ヤンニョムジャンで和えられたナッチがドーンと出てくるので、強火にかけて全体を炒め合わせます。ナッチは加熱しすぎると硬くなるので、炒めすぎないことが大事です。
 できあがったら器にとって皆でひとしきり食べたあと、残った鍋にうどんやラーメンの麺を入れて炒めて食べたり、ご飯や海苔を入れてチャーハンにすることがよくあります。これがまた格別に美味しいことは、言うまでもありません。


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