キーワードで見る食文化
韓国の食文化について、伝統から現代の習慣・行事にいたるまで、1テーマずつ読み解いていきます。
スペーサー
タッカルビ
 空白韓国でここ20年来ブームになり多くの人々に愛されている庶民的な料理に、タッカルビ空白(タッカルビ)があります。空白
 タッ(タッ空白)は鶏、カルビ(カルビ)はあばら肉を意味し、タッカルビといえばもともと江原道(カンウォンド:カンウォンド)空白・春川(チュンチョン:チュンチョン)地方で食べられていた、甘辛いヤンニョム(ヤンニョム:薬味だれ)に浸けこんだ鶏肉を炭火で焼く「鶏焼肉」を指していました。空白
 春川ではその後、鶏肉だけでなく野菜や棒状の餅(トッ空白空白:トッ)も一緒にヤンニョムで炒め煮にした鉄鍋スタイルのタッカルビが登場し、空白空白食糧事情のまだ厳しかった1960年代に、安価で美味しくボリュームのある料理として空白主に学生や軍人の間で人気を得ていきました。空白1970〜80年代にかけて、空白空白春川・明洞通りの路地にはタッカルビ店が次第に軒を並べ、「春川明洞タッカルビ横丁」(チュンチョン ミョンドン タッカルビ コルモッ空白空白:チュンチョン ミョンドン タッカルビ コルモッ)と呼ばれるようになりました。空白空白
 そして、春川の地方料理にすぎなかったタッカルビを全国的空白・国際的な名物料理に押し上げたのが、まさにドラマ「冬のソナタ」(原題「冬の恋歌空白」:冬の恋歌)であったといえましょう。韓流ブームの火付け役と言われた「冬のソナタ」が空白、2002年の韓国国内放映に続き2003〜2004年に日本でも放映されると、空白ロケ地の春川には国内外から観光客が訪れ、タッカルビは韓国全土、そして日本でも一躍有名になりました。空白
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タッカルビ
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■ タッカルビの作り方
 タッカルビは、見た目に豪勢かつ実際に食べ出のある魅力的な料理でありながら、一方で材料を用意すれば家庭でも比較的手軽に作って楽しめるメニューです。シンプルな調理法だけに、ヤンニョムの配合が味のポイントとなります。一般的な作り方は以下のとおり。
@ ヤンニョムを作る:タッカルビのヤンニョムは店により家庭により様々な工夫がされ、その店その家の味を特徴づけています。基本的にはコチュジャンをベースに粉唐辛子、醤油、みりん、酒、砂糖、おろしにんにく、みじん生姜、ごま油、胡椒、カレー粉などを配合します。水飴、カラメル、オリゴ糖、サイダー、ピーナツバター、玉葱のすりおろしなどを配合することもあります。
A 鶏肉の下ごしらえ:主材料となる鶏肉はモモ肉やムネ肉を一口大に切って使うことが多いですが、一羽丸ごとぶつ切りにして使うこともあります。切った鶏肉は@のヤンニョムをたっぷりかけて和え、しばらく置きます。
B 野菜の下ごしらえ:キャベツ(ざく切り)、玉葱(薄切り)、さつまいも(棒切り)をメインに、にんじん(細切り)、にんにく(薄切り)、生の唐辛子(斜め切り)などを用意します。じゃがいもやししとうを入れることもあります。えごまの葉、長葱、にらを入れる場合は、調理の最後に加えるようにします。
C 餅の準備:トッポッキ用の棒餅を用意し、くっついている場合は1本ずつ切り離し、ほどよい長さに切ります。水につけておく場合もあります。
D 火にかける:大きめの鉄鍋またはフライパンでAの鶏肉とBの野菜、Cの餅を炒め煮にしていきます。鍋に鶏肉をヤンニョムごと広げ入れた上に野菜と餅を乗せて火にかける方法や、野菜と餅を敷いた上に鶏肉を乗せる方法、あるいは鶏肉をヤンニョムにつけこんだところに野菜や餅も混ぜ入れてから一気に炒めていく方法、さらには鶏肉を先に炒めてから残りの材料を入れる方法など、手順は様々です。途中で蓋をして蒸し焼きにする場合もあります。火の通りにくい根菜や肉にしっかり火が通り、煮崩れせず、ヤンニョムがほどよく煮詰まってとろりと仕上がるようにします。

タッカルビ

 

最後にシュレッドチーズをのせて仕上げたチジュタッカルビ(チジュタッカルビ空白)も、人気のメニューです。また、ひとしきり食べたあとでご飯やラーメンの麺、空白うどんなどを入れて炒めると、二度楽しむことができます。 空白
タッカルビ


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