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韓国の食文化について、伝統から現代の習慣・行事にいたるまで、1テーマずつ読み解いていきます。
(トストゥ) とは、韓国語でトーストのことです。
日本でトーストといえば、食パンを焼いてバターなどをぬったものが一般的ですが、韓国式トーストの場合、そうして焼いたパンに卵やハム、野菜などの具をはさんだりのせたりした、いわゆる「ホットサンド」または「オープンサンド」状のものが一般的です。
特に韓国のトーストといえば、
街角の小さな店や屋台で朝から売られている「キルコリ トストゥ」
、直訳すると「道端のトースト」が庶民の人気です。
<キルコリ トストゥの風景>
韓国のキルコリ トストゥ屋さんでは、日本のやきそば屋さんや、お好み焼き屋さんが使うような大きな鉄板が使われています。
鉄板にはたっぷりの油がひかれ、細かく刻んだキャベツ、玉葱、にんじんなどが入った卵液を、食パンの大きさに合わせて薄く広げ、両面焼いていきます。最近ではトストゥ専用の四角い卵焼き器も見られるようになりました。
鉄板のあいたところでは、マーガリンのかけらをとかして食パンをのせ、軽く押さえながら両面焼きます。
食パンがこんがりと焼け、卵焼きもできたら、パンに卵焼きをのせてケチャップと砂糖をかけ、もう一枚パンをのせてできあがりです。
キルコリ トストゥは、慌ただしい韓国の朝の街角でおいしそうなにおいを漂わせ、通勤途中のサラリーマンや学生が次々と買っていく姿が見られます。
<いろいろなトストゥ>
トストゥは家庭でも、朝食やおやつとして手軽に作られています。
野菜入りの卵焼きをはさむのが基本ですが、この卵焼きは、刻み野菜をたっぷり入れて卵はつなぎ程度に最小限にするのがポイントのようです。また、野菜と卵焼きを別々にはさんだり、ハムやベーコン、ソーセージを入れたり、チーズやレタス、トマト、コーンを入れたりと、いろいろなバージョンがあります。
鉄板のあいたところでは、マーガリンのかけらをとかして食パンをのせ、軽く押さえながら両面焼きます。
味つけは、上記のとおりケチャップが主役ですが、砂糖をふるところが特徴的です。また、とき卵に塩こしょうで下味をつけたり、具やパンにマヨネーズやマスタードをぬったり、さらにジャムをぬることもあります。
パンを焼くとき、トースターではなくフライパンにバターやマーガリンをとかして焼くためか、こんがりと焼き色がつきながらもパンがパサつかず、トストゥ全体がしっとりと仕上がるようです。
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