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韓国の食文化について、伝統から現代の習慣・行事にいたるまで、1テーマずつ読み解いていきます。
とは漢字で「粥」と書き、文字どおり粥を意味します。
韓国では古くから穀物に多めの水を加えて炊いたさまざまな粥が作られ、
主食として、滋養食として、季節の特別食として、あるいは病人食として、救荒食として、
そして最近は美容食として、人々に愛され食べられてきました。
日本ではどちらかというと病人食や離乳食のイメージのある粥ですが、韓国料理において粥は、もう少し身近で親しみのあるメニューといえます。
粥を炊くときのポイントは、とろ火で米粒を十分に膨らませて炊き上げることです。そして、炊きあがったらのびないうちにすぐ食べることが大事です。
■チュッのいろいろ■
<米を粒のまま炊くチュッ>
チュッの基本。浸水させておいた米をごま油で炒めて水を注ぎ、弱火でゆっくりと炊き上げます。味つけは塩。水の量はさまざまですが、濃い粥の場合は米の重さの4〜5倍、薄い粥の場合は10倍ほどの水を加えます。
米とあわびの身をごま油で炒め、あわびの肝をとかした汁で粥を炊き上げます。卵の黄身を加えることもあります。数ある韓国の粥の中でチョンボッチュッは、味の面でも栄養面でも最高級の粥といえます。
牛肉を刻んで醤油や薬味で下味をつけ、椎茸とともに炒めて水を注いでスープをとり、そこへ米を加えて炊き上げた粥です。
鶏を煮たスープで粥を炊き、刻んだ野菜や鶏肉を加えて塩やごま油で味をととのえます。
小豆を下茹でした汁に米を加えて粥を炊き、ミキサーにかけた小豆を加え、白玉団子も加えて塩で味をととのえます。冬至の日の季節食です。
小豆粥同様、大豆を下茹でした汁に米を加えて粥を炊き、ミキサーにかけた大豆を加えて塩で味をととのえます。
<米を粉砕して炊く、粒のないチュッ>
松の実と、浸水させておいた米をそれぞれミキサーにかけて粉砕し、水を加えて炊き上げた、ポタージュ状の粥。味つけは塩。なめらかな舌ざわりと、濃厚な味わいが特徴です。
くるみの皮をむいてミキサーにかけ、チャッチュッ同様、砕いた米とともに炊き上げた粥。
漢字で「黒荏子粥」と書きます。黒ごまを炒って滑らかになるまでよくすり、チャッチュッ同様、砕いた米とともに炊き上げた粥。
<その他のチュッの仲間>
穀物を粒のまま、多めの水を加えて粥を炊き、最後にミキサーにかけて裏漉した、ポタージュ状の粥。漢字で「米飲」と書きます。米のほかに粟で作ることもあります。
漢字で
と書きます。
)とも言います。
もともと、はとむぎの澱粉に水を加えて炊いた、ゆるい粥をさしましたが、
その後、はとむぎに限らず同様の方法で炊いた葛湯[くずゆ]状のものも広くさすようになりました。
穀物を粗く挽いて炊いた粥。割粥[わりがゆ]。漢字で「元米」と書きます。
芋や豆を形がくずれるほど柔らかく煮て、
米粉などでとろみをつけた料理。見た目はお汁粉にやや似ていますが、控えめな甘さが特徴です。
かぼちゃに小豆を加えて作った
、
さつま芋で作った
、
じゃが芋で作った
、
とうもろこしで作った
などがあります。
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