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韓国の食文化について、伝統から現代の習慣・行事にいたるまで、1テーマずつ読み解いていきます。
)とは「焼きもの」をさします。
古く、肉を炙(あぶ)り焼きすることが加熱調理の原型のひとつでしたが、それは肉を串に刺して直火で焼く、いわゆる串焼きスタイルだったと言われます。
韓国でもこの調理法は古くから用いられ、
と呼ばれてきました。
そして時代とともに金網が登場すると
、
串に刺さずに網の上で焼く方法が生まれ、
さらに石の上で焼く方法や、
鉄板の上で焼く方法も生まれました。ここで、
串焼きや網焼きのような「直火焼き」(チョッ)から、
新たに生まれた鉄板焼きや石焼きのような
「間接焼き」を、
と呼ぶようになりました。
その後、
は
とも呼ばれるようになりましたが、チョッとサンジョッ、クイの区分は必ずしも明確ではなく、時代によって習慣的、流動的な呼び方がされてきました。
現在、クイといえば直火焼きか間接焼きかを問わず、串焼き、網焼き、鉄板焼き、フライパン焼き、オーブン焼きなど「焼きもの」全般をさすことばとなり、食材も肉類、魚介類、野菜類などさまざまなものが使われています。一方、チョッあるいはサンジョッという呼称は、クイの一形態として限られた串焼き料理に使われています。
■さまざまなクイ■
焼き肉の総称。材料は牛、豚、鶏、鴨などがあり、正肉のみならず内臓肉、皮などさまざまな部位が使われます。味つけや焼き方にもさまざまな方法があり、料理名は実に多岐にわたります。
カルビとはあばら肉をさす韓国語ですが、一般にカルビといえば牛のあばら肉、あるいはその焼き肉をさします。あばら骨一本ずつに切りさばいてから骨のまわりの肉を薄く切り開き、甘辛いタレにつけて網焼きするのが一般的なスタイルです。また、骨ごと約1cm厚さの小口切りにした手軽な形態も多く、「LAカルビ」と呼ばれています。
カルビクイは、韓国では最高のご馳走という認識があります。
豚のあばら肉や、それ以外の正肉を甘辛いタレにつけて網焼きします。安価でおいしい豚焼き肉は、韓国の大衆的な人気メニューです。
その他、肉の部位によって
、
、
、
などの料理名があります。また、味つけによって
、
あるいは焼き方によって
、
などとも呼ばれます。
焼き魚。韓国では、生魚や塩蔵の魚を炭やフライパン、オーブンなどで焼いてよく食べられます。魚の種類によって
、
、
、
、
、
などがあります。
また、焼き肉同様、塩焼き、たれ焼き、とうがらし味噌焼き、炭火焼きなどの種類があります。
いわゆる「韓国のり」と呼ばれているものです。家庭で作る場合は、全形のりにごま油をぬってフライパンなどで軽く焼いた後、パラパラと塩をふってはさみで六つ切りまたは八つ切りにします。
つるにんじんの皮をむき麺棒で軽く叩いて繊維をほぐした後、甘辛いヤンニョムをぬってフライパンなどで焼きます。
なすを大きめに切ってフライパンやオーブンで焼き、ヤンニョム(たれ)をかけたり具をのせたりします。
木綿豆腐を平たく切って油をひいたフライパンで両面を香ばしく焼き、ヤンニョムをかけます。
葱をしょうゆ、とうがらし、ごま、ごま油などで和えて漬けこむ。
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