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韓国の食文化について、キーワードから読み解いていきます。
食文化の伝統から現代の習慣・行事にいたるまで、1テーマずつ紹介。
韓国料理の奥深さ、味の文化をお伝えします。
栗の木は北半球の温暖湿潤地域に広く分布し、地域により多くの品種があります。韓国栗と日本栗はほぼ同種ですが、韓国栗のほうが中身の黄色が濃く、皮離れがよい、貯蔵性が高い、などの特徴があります。現在、日本が輸入している栗の約1/4が韓国産です(残り約3/4は中国産)。
一方、韓国内でも栗はよく食べられます。秋から冬にかけて、韓国の街角では焼き栗を売る屋台が多く見られます。外殻に切れ目を入れてから炭火でじんわり焼いた韓国栗は、渋皮ごと手で容易にむくことができます。
そして栗は、松の実、なつめとともに韓国では縁起のよい食べものとされており、冠婚葬祭のときの料理や供物にしばしば使われます。
栗を使った韓国料理には次のようなものがあります
・パムチョ
: 栗の甘露煮。
現在では、皮をむいた栗を丸のまま甘く煮ますが、伝統的な作り方では、よく茹でた栗をつぶして蜂蜜やシナモンを加え、それを丸めた表面に松の実の粉をまぶします。
・パムタシッ
: 栗の落雁。
茹でた栗をつぶし、タシッパン(茶食板)と呼ばれる専用の型に入れて押し固めたもの。
・パムタンジャ
: 栗団子。
もち米粉をこねて丸めた中に栗餡を詰め、茹でて蜂蜜をぬり、片栗粉をまぶします。
また、この他にも、料理の副材料として栗が使われることがあります。
・カルビチム
: 骨つきカルビの甘辛煮。
野菜とともに栗も入れて一緒に煮込みます。
・ポッサムキムチ
: 魚介入り包みキムチ。
具のひとつに、生栗の薄切りを入れることがあります。
・ヤクシク
: 木の実入り甘味おこわ。
ヤッパプ(
)ともいいます。具になつめ、松の実、栗などを入れて蒸し上げます。
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