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韓国の食文化について、キーワードから読み解いていきます。
食文化の伝統から現代の習慣・行事にいたるまで、1テーマずつ紹介。
韓国料理の奥深さ、味の文化をお伝えします。
柿の皮をむき、紐で吊るして乾燥させた干し柿。
干し柿には、甘柿よりも渋柿を使うのが一般的です。渋柿の渋みはタンニンという水溶性の成分で、これが口の中で溶けて渋みを感じさせるしくみになっています。ところが、渋柿を干すことによって、水溶性だったタンニンが他の成分と結合して固まり、水に溶けなくなるため、食べても渋みを感じなくなるわけです。そして渋柿は、甘柿よりも糖度が高いため、渋がぬければとても甘い干し柿になります。
もともと柿にはビタミンAやカリウム、食物繊維などが多く含まれていますが、干し柿にすると、これが3〜4倍に凝縮されます。また干し柿には、生柿同様、抗酸化作用や肝機能を助けるはたらきもあり、たいへん健康的な食べものといえます。
韓国の干し柿は、日本のものとほぼ変わりませんが、
完全に乾かしたものを「乾柿(コンシ)」、
少し水分を残した柔らかいものを「半乾柿(パンゴンシ)」といいます。
また最近は、皮をむいていくつかに切り分け乾かした「カムマルレンイ」(
→直訳すると、切り干し柿)というものも出回っています。
これは、慶尚北道・清都(キョンサンプット・チョンド)の名産品「清都盤柿
(チョンドバンシ)」(丸くて平べったい形をした、甘みの強い種なし柿)
で作られます。
干柿は韓国でもそのまま食べるほか、刻んで餅菓子に入れたり、スジョングァ (
:干柿のシロップ漬け)という伝統的なデザートを作ったりします。
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