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韓国の食文化について、キーワードから読み解いていきます。
食文化の伝統から現代の習慣・行事にいたるまで、1テーマずつ紹介。
韓国料理の奥深さ、味の文化をお伝えします。
韓国にはさまざまな種類の粥(チュッ)があり、朝食に、昼食に、軽食に、コース料理の最初に、あるいは病人食にと、たいへんよく食べられる身近な食べものです。
韓国の粥は、主材料である米または穀物の形状から、大きく二つに分けることができます。
1.
米粒があるもの:正式名は「粥(チュッ)」。浸水させた米に水を注いで炊き上げます。米を先にごま油で炒めたり、副材料をごま油で炒めてから米を加えて炊き上げるものもあります。ヒンチュッ(白粥)、チョンボッチュッ(あわび粥)、タッチュッ(鶏粥)、パッチュッ(小豆粥)、チャングッチュッ(牛肉粥)などがあります。
2.
米粒がないポタージュ状のもの:正式名は「薏苡(ウンイ)」ですが、粥(チュッ)と呼ぶのが一般的です。浸水させた米をミキサーなどで細かく粉砕してから、水を注いで炊き上げます。砕いた米のかわりに、米粉を使うこともあります。ホバッチュッ(かぼちゃ粥)、フギムジャチュッ(黒ごま粥)、チャッチュッ(松の実粥)、タラッチュッ(牛乳粥)などがあり、この種類の粥は、糊のようにならずに、副材料の甘味を生かしてほどよい塩味に仕上げるのがポイントです。
チョンボッチュッ(あわび粥)
チャッチュッ(松の実粥)
これらの粥は、汁気のあるキムチや乾いたおかずなどと組み合わせて、一つのお膳にすることも多く、このお膳を「粥床(チュッサン)」といいます。李氏朝鮮時代の宮中では、「早朝飯床(チョジョバンサン)」とよばれる早朝の軽食や、「ナッコッ床(サン)」とよばれる簡単な昼食に、粥床(チュッサン)がしばしば登場していたことが記録に残っています。
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