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韓国の食文化について、キーワードから読み解いていきます。
食文化の伝統から現代の習慣・行事にいたるまで、1テーマずつ紹介。
韓国料理の奥深さ、味の文化をお伝えします。
現代に伝わる韓国料理は、李氏朝鮮時代(1392〜1910)後半の宮中料理と班家料理(上流階級である両班[ヤンバン]の家庭料理)に原形がほぼできあがりました。現在では、韓定食や宮中料理に、そのスタイルを見出すことができます。
お膳立ての種類
・飯床[パンサン]
ご飯を中心とした食事膳。ご飯、汁もの、キムチ類、おかずから成り、おかずの皿数によって三楪飯床[サムチョプパンサン]、五楪飯床[オチョプパンサン]、七楪飯床[チルチョプパンサン]、十二楪飯床[シビチョプパンサン]があります。
・麺床[ミョンサン]
麺を中心に小さなおかず数品を添えた膳。昼食や軽食向き。
・酒案床[チュアンサン]
お酒を飲むときに出す、酒の肴を組み合わせた膳。少人数の来客向き。
・交子床[キョジャサン]
大人数の宴席などで準備する大きな膳。ご飯と汁もの以外は銘々盛りにせず、何人もの人が共通のおかずを囲みます。
スジョ
韓国のスプーンをスッカラッ(
)、箸をチョッカラ(
)、両方合わせてスジョ(
)といいます。伝統的な食事では、スジョはワンセットで使われます。どちらかというとスッカラッ中心で、スッカラッでご飯、汁もの、汁のあるおかずを食べ、チョッカラッはそれ以外の、汁のないおかずを食べるときに使います。
テーブルにセッティングするときは、スッカラッを体に近い側に置きます。すなわち、縦に並べるならスッカラッを左側に、横に並べるならスッカラッを手前に置きます。箸置きのようなものは元来使いませんでしたが、近年スジョパッチム(
)と呼ばれる、スジョ置きを使うこともあります。
食作法
特徴的な韓国料理の食作法は…
・
飲み物以外の食器は手で持ち上げず、テーブルに置いたまま食べます。ご飯、汁ものはスッカラッですくって口へ運びます。
・
取り箸は使わず、逆さ箸にすることもありません。同じ食卓を囲むことはそれだけ近い関係にあるという意味で、共通のおかずでも直箸で食べます。取り皿を使わないこともあります。
・
目上の人が食べ始めてから、他の人も食べ始めます。食事中、スッカラッは器にかけるかテーブルのふちに置き、最後にスジョをもとの位置に並べて置いたら、ご馳走さまとなります。
・
乾杯をするときは、右手で杯を持ち、左手を右肘に軽く添えます。目上の人と杯を合わせるときは、自分の杯を低い位置に下げて合わせ、少し横を向いて遠慮気味に飲みます。お酒は、杯を飲みほしてから次を注ぎます。
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