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韓国の食文化について、キーワードから読み解いていきます。
食文化の伝統から現代の習慣・行事にいたるまで、1テーマずつ紹介。
韓国料理の奥深さ、味の文化をお伝えします。
松葉を敷いて蒸した餅。
漢字では「松片[ソンピョン]」と書きます。
日本の中秋にあたる旧暦8月15日(今年の場合は10月6日)は、韓国では「秋夕[チュソッ]」といい、お正月と並ぶ大きな年中行事の日です。
秋夕[チュソッ]になると人々は帰省し、本家ではたくさんの料理を作って祭祀をおこない、墓参りをする習慣があります。
この秋夕[チュソッ]の祭祀には、先祖供養とともに豊穣を天に感謝する意味がこめられており、祭壇には新米で作った餅や酒、とれたばかりの果物、里芋スープなどが供えられます。そして、このときに欠かせない食べものが、ソンピョンです
ソンピョンの作り方は、うるち米の粉をこねて餡を詰め、貝のような形に形作った後、松葉→餅→松葉→餅→松葉と層状に蒸し器に並べ入れて蒸しあげます。こうして蒸すと、松葉がクッションになって餅と餅がくっつかず、蒸気の回りも均等なうえ、松葉の香りが餅にうつって何ともよい香りです。
秋夕[チュソッ]のソンピョンは、白とよもぎ入りのものがスタンダードですが、淡いピンクや黄色などを加えてカラフルに盛り合わせることもあります。具には緑豆や小豆などの豆をベースに、栗やごま、なつめ、シナモン、蜂蜜などを混ぜ、蒸し上がったら表面にごま油をぬってツヤよく仕上げます。
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